【第1回】いまさら聞けない!正しいマスクの使い方【構造・役割編】

緊急事態宣言解除で、これまで以上に感染対策が重要に!
「正しいマスクの使い方」を徹底解説!

多くの人が感じている通り、宣言解除=新型コロナウイルスがなくなった=安心
というわけではありません。今も毎日感染者が見つかっており、予断を許さない状況です。

むしろ、人との接触を極力避けてきたこれまでと違い、
これからは人と接触しながら生活していくことになる
のですから、
これまで以上に感染対策が重要になってくるといえます。

ということで、感染対策のひとつである「マスク」について徹底解説していきたいと思います。
いまだに、間違った使い方をしている人を見かけない日はない(!)くらい、
実は細かいルールがあります。

今回は「正しいマスクの使い方」を大放出!5回にわたって徹底解説します!

第1回の今回は、マスクの構造・効果をおさらい

新日本ビルサービスでは、教育研修時には基礎知識を大切にしています。
知識を持っておくと、応用が利くようになり、間違えにくくなるからです。
知っておいて損はないと思うので、一緒におさらいしましょう!

サージカルマスクで十分!N95マスクをおすすめしない理由とは?

マスクにも色々な種類がありますが、
ここでは一般的に手に入りやすく、また、一般の方の市中での感染対策としては十分な
サージカルマスク」について説明します。

ちなみに、サージカル(surgical)は「外科用の」という意味で、
もともとは手術時に使うために開発されたものです。
今も耳紐等の形は異なりますが、手術室で使われているんですよ。
そう聞くと、性能面もちょっと安心できませんか……?

たまに「N95マスクじゃないと不安……」という方がいらっしゃいます。
その気持ちはとてもわかりますが、実はN95マスクは扱いが難しいマスクで……

・本来はフィットテストを行う必要があるくらい、
 サイズが合ったものを見つけるのが難しい
・効果を発揮できるだけの正しい着け方をすると、
 30分~1時間で不快になる程度には呼吸が制限される

ことから、市中での、つまり『ウイルスが存在するか不確定な場所』での
感染対策には不向きと言えます。

反対に、今現在ストレスなくN95マスクを着けられているとしたら、
それはN95としての役割を果たせていない可能性が非常に高く、危険です。

意外にも役割がはっきりしている!マスクの構造

ウイルス・細菌対策をうたっているサージカルマスクは、
基本的には3層構造になっています。

外側から説明すると

1層目:水分をはじく不織布:水分(=飛沫)を通しにくくする

2層目:高密度なフィルター部分:前後の層を通過した微粒子を捕集する

3層目:柔らかい不織布:フィルターが肌に触れるのを防ぎながら、肌ざわりを良くする

という役割分担がされています。
日々何気なく使っているものですが、しっかりと考えられているんですね。

この役割分担が、第2回の「マスクの正しい着け方」に関係してくるので、
よく覚えておいてくださいね。

マスクの層構造

マスクの効果──自分を守るため?誰かを守るため?

マスクの効果については、新型コロナウイルスが世界的に流行し始めてから
マスクに感染を防ぐ効果はない」というWHO発信のニュースを発端に、
あちこちで取り上げられてきたのでご存知の方も多いと思います。

これまで、多くの人が
マスク=自分をウイルスから守るにあたって絶大な効果を発揮してくれるもの
と思っていたため、多くの混乱が生まれたのは、記憶に新しいのではないでしょうか?

その混乱の結果、情報が錯綜し、
じゃあ結論は?と聞かれたときに、正しく答えられる人が多くないのも現実です。

ここで、マスクの効果を改めてまとめてみます。
◎○△の記号は、その効果が期待できるレベルを表しています。

【①:◎ ≪誰かを守る≫】
 自分が感染者だった場合、せき・くしゃみ飛沫が飛び散るのを防いでくれる。

【②:○ ≪自分を守る≫】
 感染者からせき・くしゃみ飛沫を浴びる環境では、飛沫自体を多少防いでくれる。

【③:△ ≪自分を守る≫】
 マスクの保湿性により、粘膜の保護につながる。

【④:△ ≪自分を守る≫】
 知らずに汚染された手で鼻・口に無意識に触ってしまうのを防いでくれる。

【⑤:△ ≪誰かを守る≫】
 自分が感染者だった場合、鼻・口に触れないので、
 手を介して環境中にウイルスを広げることを多少防げる。

……と、いう形で、
マスクは自分を守るためにも、誰かを守るためにも一定の効果はあるものなのだとわかります。
ですが、絶対的な効果があるわけではない点に、注意が必要です。

特に②の外からの飛沫を防ぐ効果については、大きな飛沫自体は防いでも、
フィルターを通過する小さな飛沫は防げませんし、目からの感染もあり得る、
ということを覚えておくことが重要です。

「マスクに感染を防ぐ効果はない」とするWHOの見解は、
このあたりの不確実性からくるものだと言えます。

マスクはみんなが正しく使うことで、ものすごい効果を発揮する!

マスクの代表的な5つの効果を紹介しました。

「誰かを守る」という効果が強いマスクは、
まさに『思いやりの感染対策』と言えます。

最近は「公衆衛生」というキーワードも耳慣れてきたので説明がしやすいのですが、
みんなが「誰かを守る」行動をとることによって、
その「誰か」は「みんな」そのものになっていきます

それはあなた自身かもしれませんし、あなたの大切な人かもしれません
そう考えると「マスクも捨てたもんじゃないなぁ」なんて、思いませんか?

さあ、あなたが、あなたの周りの人が着けているそのマスク。
本当に「誰かを守る」ことができる着け方をしていますか……?

ちなみに先日、通勤中にすれ違った100人の着け方をチェックしてみたところ、
なんと32人が間違った着け方をしていました!
3人に1人、という数字──ここまで読んでくださった方ならば
「大きい」と感じていただけるのではないでしょうか?

ということで、次回は「正しいマスクの着け方」について説明いたします♪

→第2回「正しいマスクの着け方」

当社では、
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